本書の概要
DTP、図版制作、本文デザインをリンクアップで担当しました。
私たちの暮らしに深く入り込んだSNSの光と影をわかりやすく描いた一冊です。
mixiやFacebookのはじまりから、XやInstagram、TikTokの広がりまでをたどりながら、つながりの場がどのように変わってきたのかを紹介します。
アルゴリズムや個人データの仕組みにも目を向け、依存や社会への影響といった問題も取り上げます。SNSとどう向き合うかを考えるきっかけを与えてくれる内容です。
目次
Part1 知識
01:歴史
- SNSの誕生と幸福な季節
- Facebook:「誰が、いつ、どこで、何をしていたか」
- Twitter:「現実の延長」から「公共空間」へ
- YouTube:「感情の消費と拡散」のループ
- Instagram:「自己表現」と「他者からの承認」の強力なサイクル
- TikTok:アルゴリズムによる「注意の奪い合い」
- ポケットの中のSNS──常時接続という生活の新基盤
02:構造
- 「監視資本主義」と「社会的アイデンティティの視覚化」
- 「即時性」と「パーソナライズの精度」
- 「感情のループ装置」と「感情資本主義」
- 「内省空間の喪失」と「アルゴリズムへの最適化」
03:統制
- 民主主義の危機──熟議なき社会と「感情ポピュリズム」の時代
- ネパール「Gen Z革命」と一日にして政府転覆したSNS抗議
- 「認知の設計者」と「思考する主体の再起動」
- SNS×AIによる「見えざる編集」の時代
- 中国贔屓のザッカーバーグとアメリカ資本による中国投資
- Facebook:暴かれる「グローバルSNS」の真実
- プラットフォーム資本主義の収奪システム
- クラウドに浮かぶ檻──新しい封建制の正体
- アルゴリズムによる支配と「透明性の罠」
- Google:検索の軍事的起源と支配戦略
04:監視
- Twitter Files:自由な言論空間の終焉を告げる内部告発
- TikTokが映し出す情報統制の最前線
- 現代の最強の武器──SNSを使った「認知戦」
- プラットフォーム統制という「見えない検閲」
- 諜報機関によるテックの利用
05:収益
- SNSマーケティングの終焉
- SNSのビジネスモデルは破綻するのか?
06:炎上
- 炎上はなぜ起こるのか?──SNSという負の感情増幅装置
- 炎上はSNSにおける宿命的現象である
- 「掲示板×投票」の政治性――Redditという公共圏の設計とゆらぎ
- 炎上に対する規制強化とSNSの責任
- 考察ノート/次章への問い
Part2 思考
07:自己
- 欲望の設計者たち ― アルゴリズムが人間の行動をデザインする
- SNSは新たな「空気」を創造したー「空気」と「現実」を混同しない知性
- 人間の“予測可能性”を数値化し、利用する
08:共同体
- デジタルとリアルの境界が曖昧になるとき、「自分」と「共同体」はどこに存在するのか?
- 「誰ともつながらずに生きていける」──デジタル社会における人間関係の再定義
- 団塊世代のつながり──「所属と義務」の共同体
- SNS──新しい公共空間への変容
- 「価値観のズレ」から「小さな共同体」へ
- 「共‐存在(être-avec)」の思想
09:ブランディング
- 企業・個⼈ブランドはどのように変化するのか?
- SNS の使い方を見直す:発信とブランディング
10:生成AI
- 生成AIによるSNSへの影響と情報洪水の構造
- SNSはAI基盤の「フロントエンド」にすぎなくなる
- 検索の終焉:Googleがもたらす“調べる”という行為の終わり
- SNSが増幅する「AI×人間ハイブリッド」のエコーチェンバー
- AIとSNSアルゴリズムはどう進化するか?
11:転換
- 生成AIバブルとSNS帝国の終焉──「1社総取り」時代へ
- GPU領主とSNS小作人の地獄絵図
12:自由
- 欧州連合、ついに自国民への制裁を開始
- 言論の自由を破壊する「デジタルサービス法」
- 管理・監視の全体主義に対抗するには、どうすればよいのか?
- テックファシズムによる支配──選ぶべきは“脱接続”か、“擬似的な幸福”か
Part3 再生
13:抵抗
- テクノロジーは人間の創造性と関係性のために機能するのか?
- ブロックチェーン技術が変えるデジタルアイデンティティ
- プライバシーを守るための法律と独立系メディア・市民ジャーナリズムへの支援戦略
- 草の根ホワイトハッカー連合──ネット自由の砦としての倫理的サイバー抵抗
- SNSによる監視への対抗戦略
- アルゴリズムによる言論統制と分散型SNSによる脱却
- 分散型SNSの最大の障壁──利用者の認知度と習慣の壁
14:暗号
- Telegram──暗号化SNSに宿る言論・表現の自由の未来
- Telegram──多機能で検閲に強いSNS
- 暗号化メッセージングアプリ「Signal」
15:規制
- そもそも「SNS規制」は誰のためのものか?
- 「誰が・どのように・何を基準に」規制を行うのか?
- SNSの規制は「自由を守るための制御」でなければならない
16:コミュニティ
- コミュニティの変化──つながり⽅のシフト
- ポストSNS時代の3つの潮流
- クローズドなコミュニティの台頭──Discord、Slack
- 「趣味コミュニティ」の分散化と新たな居場所探し
- 発信の最適化と居場所の再定義
- コミュニティがプラットフォームの中核となる時代
17:警鐘
- 「エコーチェンバー」と「フィルターバブル」──異なる社会的環境での交流
- デジタルミニマリズム──つながりすぎの逆襲
- インターネット普及率とSNS特有のリスク要因
- 陰湿なSNSいじめやリベンジポルノが人々を追い詰めている
18:再生
- 終幕:世界がどれほど変わろうとも──人間に残された二つのこと
- SNSとAIの先にある「人間性の復権」
- 言論と表現の自由を守るための「使いこなすSNS」
- 生成AIと新たな統制――平均化に呑まれない
- 国境を越える声――生成AI翻訳の可能性
- 未来への提言――アルゴリズム時代に人間らしさを取り戻すために
- それでも、人は人として生きたい
- 未来のSNSは私たちが作る
- SNSと生成AI支配の時代を生き抜く四つの哲学

